お正月といえば鏡餅や門松などの正月飾りですよね。
正月飾りはお正月の準備の定番ですが、厳密にいつからいつまで飾るかは意外といい加減。
処分の仕方がわからず、2月になっても飾ったままというご家庭も見かけますね。
今回は正月飾りをいつからいつまで飾るのか、飾った後の処分の仕方を紹介します。
もくじ
正月飾りはいつから飾るの?
新たに年が明けることをお祝いする意味合いが強くなっていますが、本来のお正月は山から降りてくる歳神様を歓迎する行事です。
歳神様とは、五穀豊穣を司る神様で、年が明けると山から降りてきて、お米を収穫終わった秋の終わりにはまた山に帰っていくと考えられていました。
現在はサラリーマンばかりですが、江戸時代までほとんどの庶民が自給自足で農民だったことを考えると古くから大切にされていた神様なのです。
また正月飾りは鏡餅、しめ縄、角松が定番ですね。
正月飾りは年が明けてやってくる歳神様の目印だったり、くつろぐ居場所だったりします。
つまり神様へ歓迎の意を示すものなので、どれも大掃除が終わってから飾ります。
歳神様に失礼がないように、年末には家中をピカピカにするため大掃除があるのです。
時期に関しては正月飾りは限度があるとは言え、早くから飾るのは問題ありません。
しかし、29日以降に飾るのは避けた方がいいとされています。
まず、29日は「苦が待つ(末)」と言われて縁起が悪いです。
30日は晦日、31日は大晦日でどちらも月末という意味があります。
この2日に正月飾りを飾りつけるのは「一夜飾り」と言われて、急拵えの準備となり歳神様への無礼と考えられています。
正月飾りはクリスマスから28日までに飾るようにしましょう。
特に8は漢字では八と書き末広がりの縁起がいい数字なので、正月飾りはこだわるなら28日に飾るのがいいとされています。
とは言え、何かと忙しい年末には年末のお休みから28日までに全ての大掃除を済ませて正月飾りを飾るのは難しいケースも。
その場合は早いうちから少しずつ大掃除を始めましょう。
ある程度終えていれば28日頃には掃除機やモップをかけるだけで良くなるので、正月飾りをギリギリに飾らずにすみます。
正月飾りの処分の仕方は?
正月飾りは1月7日の松の内まで飾るのが一般的ですが、地域によっては小正月や二十日正月まで正月飾りを飾っていることもあります。
小正月とは1月15日で、もともと松の内はこの1月15日だったのですが、火災の原因になることを恐れた江戸幕府が7日まで松の内を縮めたと言われています。
このため幕府の影響が強かった関東は7日で、関西は現在でも15日まで正月飾りを飾っているところが多いです。
地域によって正月飾りを外す時期は違いますので、ご近所や親戚に聞いて飾る期間を決めましょう。
また正月飾りを外した後、困るのは処分の仕方です。
宗教に関わるものですから無造作にゴミ箱に捨てるのは抵抗がある人も多いのではないでしょうか?
神社によってはどんど焼といって、正月飾りを清らかな火でお焚き上げを行うところがあります。
歳神様は燃えたときの煙と一緒に天へ帰ると考えられています。
可能であれば取り外した正月飾りは、どんど焼に持参して処分してもらいましょう。
しかし地域によっては神社でも火の取り扱いが禁じられてどんど焼が行われない場所もあります。
その場合はお清めをして丁寧に処分しましょう。
まず、大きな紙の上にお清めの塩を左、右、真ん中の順番にまき、そのまま正月飾りを包みます。
正月飾りを包んだ紙ごと、生ゴミや生活の中で出たゴミと別の可燃用のゴミ袋に入れて処分します。
お正月の準備は12月からこつこつと始まります。
正月飾りもお正月の準備の1つ。
忙しいなかあれこれと準備するのですから、後かたづけまで正しく行いたいですよね。
歳神様に失礼がないようにして、1年を祝福してもらえれば、1年がいいスタートになりそうです。