卵は1日1個まで、という話を耳にしたことがありませんか?
卵1個というと、とてもコンパクトな量で、お弁当にいれる厚焼き玉子くらいで玉子1個分になります。
卵かけご飯、ケーキ、サンドイッチ、目玉焼きなど、卵を使った美味しい料理は数え切れないほどありますよね。
お弁当で玉子焼きを食べたばかりに、他の卵料理を食べるのにためらいを覚える人も多いかもしれません。
しかし、卵1個というのは、ロシアの古い研究によるもので、しかも間違いだったと既に発表されています。
つまり、卵は1個までというのは何の根拠もない話だったということ。
では、卵の本当に適正な摂取量は、何個なのでしょうか。
今回は、卵は1日何個食べた方がいいのか摂取量の目安を紹介します。
もくじ
卵は1日何個まで?
卵はこれ以上食べたら体に悪い、というような上限は具体的にはありません。
そもそも、卵の食べ過ぎが健康へ悪影響とされた理由は、コレステロール。
卵はコレステロールが高い食品であるというのは有名な話ですが、コレステロールは動脈硬化の大きな要因になります。
そのため、卵を食べ過ぎると体内のコレステロールが増え、動脈硬化のリスクが高まると考えられたのです。
しかし、コレステロールは大部分が、肝臓で合成されるので、食品からコレステロールを摂取してもその影響は限定的。
実際、食事の他に卵を毎日3個ずつ、2週間に渡って食べるという実験を行ったところ、血液中のコレステロールはほとんど変化がなかったという結果が出ています。
既に動脈硬化を発症させていたり、コレステロールが高い人は例外でしょうが、健康であれば、卵1個以上食べても問題ないと言えるでしょう。
とは言え卵だって食べ過ぎればやはり悪影響。
多くとも、1日3個程度にするのがオススメです。
卵は1個あたりのカロリーが、およそ100キロカロリーで、一般的な生活をおくっている成人の適正カロリーが、1800から2200。
仮に、毎食卵を2個食べると1日に必要なカロリーの1/3を、卵だけで摂取することになってしまいます。
いくら卵は栄養価が高いと言っても、それだけでは栄養が偏りますから、肉や魚、ご飯も食べてなければなりません。
気分転換にお菓子やちょっとしたお酒、おつまみも楽しみたいですよね。
そうすると、卵を食べ過ぎるとカロリーオーバーになって肥満など、健康トラブルを引き起こすリスクが高まります。
カロリーと栄養価のバランスを考えると、3個程度が適正と言えるでしょう。
卵は完全栄養食品
そもそも、卵は完全栄養食品とも呼ばれる栄養価が高い食品。
特に、質が良いタンパク質が含まれているのが特徴です。
タンパク質は、アミノ酸で構成される栄養素で主に血肉を作り出す栄養素。
アミノ酸そのものも多くの種類がありますが、そのほとんどは体内で必要な量を作り出せます。
しかし、8種類のアミノ酸だけは体内で作れないので、食品から補給する必要があり、この8種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。
卵は、この必須アミノ酸すらバランス良く含まれているのです。卵2個食べるだけで1日のタンパク質の適量の25%分にもなり、これは牛乳200mlと同量。
タンパク質は、先ほども触れた通り血肉となるので、髪や肌のもとになるということで美容にも欠かせません。
さらに、熱を作り出す筋肉の材料にもなり、冷え症対策にも有効です。
ちなみに、卵は加熱しても生のまま食べても、栄養を損なうような心配は少ないですが、最も効率が良いのがとろとろの半熟で食べること。
黄身は生のまま食べることでアミノ酸が変質しないまま体に入りますし、白身は加熱することで黄身の栄養の吸収を妨げなくなります。
つまり、白身は固めて、黄身は生の半熟の状態で食べるのがベター。
目玉焼きやゆで卵が手軽なのでオススメです。